関西大学 大阪都市遺産研究センター 所蔵
牧村史陽氏旧蔵写真データベース


 本データベースは、関西大学大阪都市遺産研究センターが所蔵する写真資料「牧村史陽氏旧蔵写真」6444点を、 撮影日時・撮影場所等の情報を付して公開する写真資料データベースです。

 写真の撮影者、牧村史陽(1898~1979)は、『大阪ことば事典』(講談社、1978年)や『難波大阪』(講談社、1975年)などの
著書で知られる、大阪の郷土史研究家です。
明治31年に大阪船場に生まれ、大阪大倉商業学校(現・関西大倉高校)を卒業後、独力で郷土史研究に打ち込みました。
昭和53年(1978)には大阪文化賞を受賞しています。
 牧村史陽の郷土史研究の特徴として、一つには現地調査を極めて重視したことが挙げられます。
牧村は「郷土史は足で書け」という言葉を座右の銘にし、大阪府下の史跡や名所をくまなく歩き回りました。
そしてもう一つの特徴として、牧村史陽が筋金入りの写真マニアであったことが挙げられます。
牧村は郷土史調査の際に膨大な枚数の写真を撮影し、その数は、最終的には数万枚に達しました。
本センターが所蔵する「牧村史陽氏旧蔵写真」は、その写真コレクションの一部です。

「牧村史陽氏旧蔵写真」に写されているのは、昭和30年代~40年代を中心とした大阪の風景です。
撮影対象は寺社・史跡・名所など多岐にわたります。
これらの写真は、印画紙に現像された、いわゆる「紙焼き写真」の状態で所蔵されているため、印画紙の裏面には牧村の手で撮影日時や
撮影場所等が書き込まれています。
これらの写真は、牧村の手によって地域別に分類された紙箱に入っていました。
またさらに箱の中で、反古紙や封筒、ミニアルバムで写真をまとめて小分類したものもあります。
また写真の一部は、ガラス板に感光剤を塗布した「写真乾板」として所蔵されています。

 昭和30年代~40年代の高度経済成長期は、大阪の都市景観が大きく変化した時期でした。
この時代を撮影した、総数6444枚におよぶ写真資料は、大阪の都市景観研究における貴重な資料といえます。

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